第8回:ウォーカーマシンについて <その4>
舗装道路や滑走路といった地上のインフラが整備されていない惑星ゾラでは、装輪車や航空機は必ずしも最良の移動手段ではありません。二脚歩行のウォーカーマシンと並んで発達しているのが、風圧によって浮揚するホバーマシンです。ホバギーやランドシップもホバーマシンの一種。ホバーノズル型とホバーファン型に大別でき、ウォーカーマシンにも跳躍用や転倒防止用にどちらか、あるいは両方を備えているものがほとんどです。
ホバーの重要性は世代を重ねるごとに強くなる傾向にあり、ブラッカリィ・タイプやウォーカーギャリアの背中に備わる大型ホバーファンは、両機のトレードマークといても過言ではありません。
最新鋭モデルのドラン・タイプに至っては、もはや手足を備えたホバーマシンと評したくなるほどのホバー偏重モデルです。2基の大型ホバーファンによりほぼ完全な飛行が可能。シルエットは人型を大きく外れ、可動ブームの先端に操縦席を配置するなど、旧世代機に先祖返りしたかのような構造を持つ点も特徴です。重量を抑えるため装甲が脆弱なのが欠点ですが、飛行能力がもたらす戦闘時の優位性は侮れません。

