サンライズロボット研究所

特集
2025.05.09

ウォーカーマシン人気投票 集計結果考察 俺の欲しいウォーカーマシンはこれだ! 結果発表~!!!!

 

今回の特集は、去る2025年3月~4月にかけてサンライズワールドと合同で行われたアンケート「あなたの欲しいウォーカーマシンは?」について、その集計結果を第10位までお伝えし、上位3位の機体は描き下ろしイラストとともにご紹介。何が理由でその機体を選んだのか、またその機体を入手した気分になるためには現実問題としてどうすればいいのかについて考察していく。


■集計結果
第1位:ブラッカリィ
第2位:トラッド11(イレブン)・タイプ
第3位:クラブ・タイプ
第4位:ドラン・タイプ
第5位:ダッガー・タイプ
第6位:ギャロップ・タイプ
第7位:ガバメント・タイプ
第8位:レッグ・タイプ
第9位:プロメウス・タイプ
第10位:ガラバゴス・タイプ

 

上位3位までは予想通り? 意外な選択理由

まずはトップ3の機体を見ていこう。ブラッカリィはともかく、トラッド11・タイプとクラブ・タイプはどちらもいわゆる脇役メカであり、ブルーストーン採掘用重機という側面が色濃く表現されたデザインのメカでもある。これらが上位に食い込んでいる点が、ウォーカーマシンというメカの成り立ちやデザインの特殊性を顕著に表しているように思える。

では、それぞれの機体についての集計結果を個別に見ていこう。

 


■第1位:ブラッカリィ
ザブングル・タイプとウォーカーギャリアの良いとこ取りのような外観で、複雑な合体変形
機構を省き、運動性に特化したようなデザインが特徴となっている。黒いカラーリングがいかにも裏社会で活躍するメカっぽいし、搭乗者であるティンプ・シャローンがイノセントの雇われブレーカーであることなどからも人気が高かったようだ。主な理由を以下にのとおりだ。


・ティンプが乗ってるから
・ウォーカーマシンの最終形
・つよそー
・黒いから


劇中で印象深い敵キャラクターの乗機であったことや、主役メカの特徴を混在させたような合理的デザイン、悪役っぽい黒一色のカラーリングなどが人気の理由だったようだ。他にも惑星ゾラで生き抜くには最適な機体など、作品の世界観設定を踏まえた上でのチョイスもあった。
さて、このブラッカリィを現実世界で手に入れるにはどうすればいいだろうか。もちろんプレミアムバンダイで発売中のHGブラッカリィをポチッとした上でだ。
超高性能でありながら日常使いもできるクルマは何だろうかと考えるとわかりやすい。ウォーカーマシンは現実世界の日本においては自動車が相当するのだから、こういう発想になるのは当然である。そうなると答えは当然、国産スーパーカーである。スポーツカーやGTカーなどはここでは除外する。イタリア製は日常使いに耐えられないからダメだし、ドイツ製はかなり近いが日本の真夏の渋滞にハマった時に不安が残る。その他の国の製品も同様だ。日本製のスーパーカーといえばそう、GとTとRのアレである。というわけで、実際にブラッカリィに乗った気になるにはGで始まる「あの国産スーパーカー」を購入するのがオススメだ。ワイルドなスピードにハマってしまうだろう。

 

 

■第2位:トラッド11・タイプ
小型ウォーカーマシンの代名詞とも言える存在で、一人乗り(無理をすれば3人くらいまでは行ける)の簡易型ウォーカーマシンとして広く普及した名機である。固定武装は少ないが機関銃などを後付けで搭載することも可能で、シビリアンが最初に乗るならまずトラッド11というような身近な存在とも言えるだろう。類似機種にギャロップ・タイプがあるが、こちらは6位とやや順位を下げている。荷台があったりして便利そうなのだが、何が原因なのか。


・いかにも作業用というところが好き
・当時プラモを買ったから
・惑星ゾラの軽トラだから
・実際にありそうなデザイン


実際に存在していてもおかしくないリアルなデザインというのが目立った選択理由だったが、面白かったのが当時プラモデルを買ったからという人が多かった点だ。1/144スケールのトラッド11は発売当時150円だったこともあり、小学生にも手が届きやすいプラモデルだった。しかしながらそのキットはスケールモデルのように精密で、作るのは非常に難易度が高く失敗して刻の涙を見る子供も多かったのだ。こうした甘い過去の記憶が「俺はトラッド11が好きなんじゃぁ~!!」という刷り込みに変わったのかもしれない。
さて、現実的にトラッド11を手に入れた気になるにはどうすべきか、答えはアンケートの回答にすでにあるように軽トラを買うのがベストだ。軽バンでもいいが、搭乗者のむき出し感や乗員定数の少なさを味わうのであれば軽トラックがやはりベストだ。乗ってみるとわかるが、「ああ、クルマなんてもんはこれでいいのかもしれない」と思えるほど深くハマってしまう危険性もあるので、ある意味では注意が必要である。

 


■第3位:クラブ・タイプ
搭乗者がむき出しのトラッド11やギャロップ・タイプと異なり、独立したキャビンがあって居住性も高く、機体もやや大型化したのがクラブ・タイプである。固定武装として2門の機関銃を装備しており、戦闘メカとしての側面も強化されている点が特徴となっている。とはいえガニ股で頭でっかちのこの機体、なぜにトップ3に食い込んだのだろうか。


・居住性が高く快適そうだから
・腰回りの燃料タンクとかの機体デザイン
・日常の足として便利に使えそう
・プラモの出来が良かった


もっとも多かった意見が居住性の高さである。キャビンは複座式で、銃座は独立しているため室内は広く、後部には簡易二段ベッドも装備している。もし自分が過酷な環境でブルーストーンを掘削するロックマンだったらと仮定したときに、やはり居住性の高さは優先すべき項目になるのだろう。そういう意味では世界観設定に則ってチョイスしているという点でブラッカリィとも似ているのが興味深い。
さて、クラブ・タイプを現実世界で手に入れるにはどうすればいいかというと、これは皆様のご想像の通り、軽自動車である。その中でもとりわけハイト系ワゴンやスーパーハイト系ワゴンと呼ばれるジャンルの車種をオススメする。わかりやすく言えばアレだ、ワゴンRとかN-BOX等である。選択理由に居住性や利便性が多かったことからこのチョイスとなるわけだが、昨今の軽自動車は本当に便利である。一昔前ならターボがないと高速道路がキツイとか坂道は登らないなどと言われ
たものだが、CVTを装備した最近の型式であればなんら問題ない。両側スライドドアのN-BOXはほぼ無敵の便利さを誇るが、安価で質実剛健のワゴンRも捨てがたい。このジャンルは車種も豊富で安価な中古車も多いため、どれを選んでも基本的にはクラブ・タイプの雰囲気を味わえるだろう。

 

 

上位3機体をイラスト化!!

 

 

 

 


さて、その他の順位の中で意外だった機種についても言及しておこう。

 

■第4位:ドラン・タイプ
惑星ゾラにおける禁忌の乗り物とも呼べる、飛行タイプのウォーカーマシン。飛んだらウォーカーじゃないとも思えるが、そこはひとまず置いておく。選択理由としては「飛べるから」というものが多く、乗り物として便利だという意見が多かった。個人的にはあんな風に飛べたら無敵だろうと思うのだが、ザブングルもウォーカーギャリアも変形して飛べるのであの世界の価値観はよくわからないというのが本音である。現実世界の自動車は飛べないのでこれに相当する乗り物はヘリや自家用ジェット機となり、もはや現実的とは言えない存在である。

 

■第7位:ガバメント・タイプ
主人公ジロン・アモスにとっては親の仇であるティンプ・シャローンの乗機。特定のキャラクターが搭乗したことで印象に残っている、という回答が多かった中では意外なことに順位を伸ばせなかった。ザブングルの世界では1機しか存在しないカスタムメイド機のようなウォーカーマシンはほぼ存在せず(ウォーカーギャリアはよくわからないが)ガバメント・タイプもティンプ専用ではなく複数が登場するため、敵メカとしての印象に残らなかった可能性が考えられる。デザイン的には非常に魅力的で、銃座とコックピットが分かれている点や、肩の付け根に可動範囲を広げるレールが存在するなど理に適ったデザインが随所に見られるのが特徴的であり、この順位はちょっと意外な結果となった。

 

 


〇欲しいウォーカーマシン アンケート調査総論


さて、ここまで見てきて、今回のアンケート結果に顕著な特徴があったのにお気づきだろう。ウォーカーマシンを選ぶ理由の大きな要因に、実用性の高さを挙げる人が多かったという点である。それは採掘機械としての実用性だけでなく、過酷な自然環境下での居住性の確保や、戦闘に際しての優位性なども含む広義な実用性であり、現実世界の日常生活における実用性にも通ずるテーマとも言えるものだった。


・戦闘力の高さ=カッコいい、速い
・過酷な環境を生き延びる居住性の高さ=居住性の良さ
・作業用機械としての実用度の高さ=燃費や積載性など実用性の高さ


こうして魅力的と思える性能を現実世界に置き換えてみれば一目瞭然であるが、ウォーカーマシンというメカに要求されるのは機械としての実用性なのである。モビルスーツやヘビーメタル、オーラバトラーに求められる要素とは明らかに異なる身近さこそがウォーカーマシンに求められているものであり、その魅力の根源にもなっていることがわかる。
また、製品化を望むジャンルという項目でフィギュア・プラモデルが最も多く、その半数以上を占めていたことからも、キャラクターとしてのウォーカーマシンに魅力を感じている人が多いことがわかった。立体造形物を欲するという点では、ミニカーなどと同じ魅力を感じているということなのかもしれない。興味深いのが、次点で多かったのが書籍関連ということで、『戦闘メカ ザブングル』の書籍を求めている人が一定数存在するという点だ。当時はサンライズ社から公式記録全集も発売されるほど人気の高かった同作だけに、43周年を越えた今こそ決定版となる資料書籍が求められているのかもしれない。

 

 

 

「コミュニティー」ではご投票いただいた皆様の「選んだ理由」を数多く掲載した結果発表を行っています。

こちらからどうぞ

https://roboken.sunrise-world.net/laboratory/detail.php?id=9608

 

たくさんのご参加ありがとうございました。

次回の人気投票企画をお楽しみに♪